OurPhotoでのご依頼で、シニアのご夫婦を撮影させていただいた。
だいたい同年代の子育て世代の方からの依頼が多いので、シニアの方の撮影ははじめて。
どんな方かなぁとドキドキしながら待ち合わせに向かうと、第一印象からとても朗らかであたたかい雰囲気のお二人だった。
撮影料金が割引されていたので、誰かからクーポンをもらったのかな?と思って尋ねてみると、息子さんの妻からのプレゼントとのこと。
お二人の人柄とあいまって、撮影前から心がほくほくと温かくなった。
撮影には愛犬ちゃんも同伴だった。
4歳の柴犬の女の子。ご夫婦にとてもとてもかわいがられていた。
まずは、愛犬ちゃんが好きなように動けて、お二人と戯れるようすが撮れたらと思って広い芝生で、そのあとは、菜の花の花壇とチューリップの花壇で撮影した。
撮影中も、「どこから来てくれたんですか?」「えー?杉並。遠くからありがとうございます」とこちらをたくさん気遣ってくださった。
十分な枚数(パターン)が撮れ、時間も程よかったので撮影終了を告げると「このあとお時間ありますか?喉が渇くだろうと思って、果物切ってきたんです」
イチゴとブンタン。
渇いた喉と空腹にしみわたる味だった。
果物をいただきながら、子育てのことやお住いの地域のことについて、いろいろとお話しさせていただいた。
小学校の6年間に比べて、中高の6年間はあっという間だった、とおっしゃっていた。
食べ盛りのときには、巨大鍋でカレーを作ったり、唐揚げを何パック分も揚げたとか、でもあの鍋は今どこにいったかしらね〜、なんて笑っていた。
「子どもの手が離れたと思ったのは、何歳くらいでしたか?」という質問には、明確に「何歳」という答えはもらえなかった。
たぶん、「いつのまにか、気付いたら」という感じだったのだろう。
いろいろと苦労を乗り越えてきて、子どもたちが成人した今、こうして息子さんの妻からのプレゼントで撮影にきている。
お二人の幸せそうな笑顔がすべてを物語っている気がした。
「もの」ではなく「こと」を贈る
「お義母さんの誕生日プレゼントに『撮影クーポン』を贈る」
今でこそ出張撮影はちょっとしたブームになってきているけれど、シニア世代の方にとってはまだまだ身近ではない。「プロの写真=写真館」という世代ではないだろうか。
でも、普段の飾らないようすも残せる出張撮影を利用してもらいたいのは、子育て世代に限ったことではない。
シニア世代の方にも、もっともっと利用していただきたい。
「もの」を贈るプレゼントは、それはそれで良い。相手を思って選んだプレゼントというのはもらってうれしいものだ。
だけど、ちょっと趣向を変えて「こと」、つまり「体験」を贈るプレゼントというのもステキだと思う。
その体験によって五感で感じること、そこでの人とのやりとりから感じること、撮影の場合はできあがった写真を見てまた感じること、、、そこには無限の広がりがある。
今回は「こと」のプレゼントから、めぐりめぐって、私にとっても思い出に残る出会いとなった。
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「大切な人に、撮影のプレゼントをしたい」というリクエストにもお応えします。
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